クリーンスモークをざっくり紹介

 Clean Smokeというのは、Red Arrow独自の呼び名になりますが、日本では一般的に「くん液」や「スモークフレーバー」に分類されます。くん液は、食品衛生法上の既存添加物燻製品に分類され、燻製品の香りを“補助”するものと認識されることが多いのですが、私、これに憤りを感じております。くん液の実力はそんなもんじゃない。正しく使えばくん液だけで本格的な燻製品を作れるポテンシャルがあります。少なくとも食肉製品に関していえば、くん液で燻製したものを堂々と燻製品として国内で販売できるのです。このあたりの話をもっと詳しく知りたい方は、【お問合せフォーム】より個別にご連絡ください。長くなりましたが、今回は、くん液が『くん煙』の役割を果たせる仕組みについて、お話ししたいと思います。

 ざっくりいえば、くん液は木の燃焼煙の成分を水に吸着させたもの。煙には4,000種類以上の化学物質が含まれていますが、そのなかで燻製品の製造に深く関係しているのは、以下の3つグループになります。

 ▼各成分の主な役割
 <酸> 食品の表面を凝固させる/酸味・酸臭を与える/静菌作用
 <フェノール類> 独特な香りを与える/抗酸化作用/静菌作用
 <カルボニル基> スモークカラーを与える/架橋(表面の硬化)/静菌作用

 燻製品の製造にはこれらの成分が不可欠なわけですが、これらを水に吸着させたのがくん液です。しかも煙の悪いところ、つまりタールの大部分は製造時に除去されるので健康面における懸念もありません。さらにRed Arrowは、[濃縮] [希釈] [ブレンド] [pH 調整] 等の技術を駆使し、使用環境や対象製品毎に豊富なラインナップを用意しています。こうして1959年の創業当初から今日に至るまで、くん液においてはぶっちぎりで世界No.1のシェアを維持しているわけです。

 Red Arrowの総代理店であるウイスコには、Clean Smokeのサンプルが数十とあります。燻製品製造に欠かせない標準的なものから、<フレーバー><架橋(色)><日持ち向上>特化型まで各種ご用意ございます。いろいろとお手に取ってほしい気持ちもありますが、対象による向き不向きがあるため、お客様毎にお話しを聞かせてもらいながら、サンプル選定や使用方法の試案を一緒にさせていただきたいと思っています。いつでもお気軽にお声掛けください。