くん製寿司

 少し前に、テレビの企画でくん製寿司が取り上げられていました。蓋付きの皿にサーモン寿司を盛り、蓋内部に桜チップのくん煙を充満させることで『シャリごとくん製されたスモークサーモン寿司』なるものを開発しておりました。試食の様子も紹介されており、味もさることながら蓋を開けると煙がふわっと立ち昇る『映える寿司』という点で好評を得ていました。こちらの番組は、後日ネットニュースでも取り上げられており「あれれ、寿司業界でくん製ブーム来ちゃうかも!」と皮算用を始めていましたが、今のところうんともすんとも反応がなく煙に巻かれた気分です。
 で、考えました。100%自分に都合のいい方向で。『シャリごとくん製された寿司』がブームにならないのは、以下の3点がネックになっているのではないでしょうか。

チップ燃焼煙で作るくん製寿司のネック
①生魚は臭い移りしやすく、意図しない他の寿司にもくん香が付いてしまう。
②他のテーブルまでくん香が拡散してしまい、クレームに繋がり兼ねない。
③店舗内キッチンで燃焼煙を取り扱うオペレーションの問題。

 都合がいいので、この前提で進めますね。やはりお寿司屋さんの店舗内でくん煙を焚くのは難しいと思われますが、まだ諦めるのは早いです。そう、我々にはクリーンスモーク(くん液)があるじゃないかの精神です。ソーセージやハムやチーズと同様に、クリーンスモークで寿司をくん製する方法を紹介します。まずは下記の映像▶をご覧ください。

動画内の検証フロー≫
➀塩やハーブ類をサーモン柵に揉み込み、72時間程冷蔵庫に静置して水分と臭みを抜く。
➁キッチンペーパーで離水した水気を拭き取る。
③クリーンスモーク希釈液(推奨:25%前後)に90秒浸漬した後、バッターに取り出す。
④表面の水分を十分に拭き取ったらラップして、1時間程冷蔵庫で寝かせる。
⑤スライスして完成。

※クリーンスモークの種類・希釈率・浸漬時間については個別にご相談ください。

 これでネタの方は完成です。酢飯を作る工程で、酢に極少量のクリーンスモークを加えれば、シャリへのくん香の付与も簡単にできます。デメリットとして、“映え”要素である煙による演出はできなくなりますが、これはもうごめんなさい、諦めてください。笑
 代わりと言っては何ですが、クリーンスモークはくん煙と同様の静菌作用を持ち合わせており、また液体として全体に塗布できるため、瞬間的な煙くんよりも強力な日持ち向上効果が期待できます。サーモンに限らず、他の足の早いネタなんかもクリーンスモークでくん製にしてみてはいかがでしょうか。ご興味があれば、まずはお気軽に【お問合わせ】ください。LET’S SMOKE!!!!